両開き扉の本棚の本体の組み立て
本棚の本体をボンドを入れて本組みします
ホゾや蟻などの仕口を加工した収納棚の部材をひとつひとつ組み上げていきます。
ボンドを入れて本組みする前に何度もホゾや蟻のきつさを調整します。
この本棚の様に全て固定棚の場合、ホゾの差し込み部分が非常に多くなります。
多くのホゾを一気に組み立てるので、ホゾがひとつひとつがきついと入りにくくなります。
それに加え、本組みはボンドを入れて組み上げますので、ボンドの水分で膨張してさらに入りにくくなります。
ホゾは緩すぎると後々故障につながりますので、きつすぎず緩すぎるの調整にします。
このような棚の場合は手力で奥まで入るくらいの調整にしています。
一気に組み上げるので時間との勝負
いよいよボンドを入れての本組みの作業です。
慣れているのですが、失敗できない作業なのでいつも緊張します。念入りに調整、準備をしているのでそれを信じて作業します。頑張って組み立てていきます!
ボンドはオープンタイムといって作業時間が限られています。
ホゾ組て使うボンドはコニシの木工ボンドCH18を使っています。粘性や効果時間などがちょうど良く調整してあり、とても扱いやすいボンドだと思います。季節にもよりますが、夏場だと30〜40分くらい、冬場だと40〜50分くらいで硬化し始めます。樹種によっても固まる条件は変わるので、その場の具合を見ながら作業をします。
失敗できない作業ですので、仮組みの調整や組む段取りなど事前にシュミレーションしておくと作業がうまく進み、綺麗に仕上がります。後々の手間を考えるとこの部分の調整は時間をかけてしっかり行います。それに加えて必要な道具なども事前に手元に準備しておくと段取り良く作業が進みます。
手早く確実に作業を進めます。
蟻組も手早く作業します。接点の部分は全て塗ります、
何人かで作業すると楽ですが、1人の場合は準備が甘いとパニックになってしまします。その為事前のシュミレーションと準備が重要です。それと、時計を見ながら何時までにここまでするなどタイムスケジュールを立てておくのも良いでしょう。
ホゾが多いとボンド付けだけでも時間がかかります。
斜めにならない様に垂直に均等に入れます。傾いて入れると割れたり歪んだりする場合があるので注意です。
ある程度入ったらクランプで締めていきます。
クランプで締める際、本体に直接クランプせずに、太めの曲がりのない角材を使い両側から挟み込むようにクランピングします。
組み立て機やプレス機があれば問題ないですが、クランプでの締め付けの場合クランプの懐がそれほど深くない為、本体に直接クランプした場合端の方にしか力が加わりません。その為真ん中が浮いて隙間ができてしまいます。しっかりした太めの角材を抱きこんでクランピングすれば真ん中にも均等に力が加わり隙間もなくなります。
クランプも少しずつ締めながら均等の圧で締めていきます。
底板はこの段階ではボンドを入れず仮組みにしておきます。本体が固ってクランプを外してからボンド入れします。後から組める部分なので急いで作業する必要はありません。後に立てたり動かしたりするので仮組みで入れておきます。
ちょっと重いですがクランプを付けたまま起こします。
クランプを斜めにかけているのは歪みの補正をする為です。
余剰のボンドを丁寧に拭き取ります。拭き残しがあると塗装が乗らないので注意です。
ここまでの作業でかなり時間が経っています。固りかけたボンドは水をつけてブラシ等でゴシゴシ擦って落とします。
最後に底板を入れたら本組みは完了です。
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